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インタビュー
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小野中村
土木部 執行役員
高玉 健司
Kenji Takadama
2004年 中途入社
Interview Kenji Takadama
地域の守り手として、
災害復旧の最前線に
立ち続ける。
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東日本大震災からの
復興に貢献するという
使命と誇り。

執行役員として経営に携わりつつ、複数の工事現場を管理しています。長年この仕事に携わってきた中でも特に印象的だった出来事といえば、やはり2011年の東日本大震災とその後の災害復旧工事です。
皆さんご存じのように未曾有の大災害でしたが、私たちは地場の建設会社として要請を受け、市役所の災害対策本部および自衛隊とも協力し、震災直後からインフラの復旧にあたることになりました。ですが道路が大量の瓦礫で塞がれており、緊急車両や支援物資を積んだ車両すら通ることができません。まずは車1台だけでも何とか通れるような状態にすることが、喫緊の課題でした。
私たちの街すべてを埋め尽くしていた瓦礫の下に、何人もの被災者の方を発見することになりました。その度に作業を中断し、警察を呼ぶ。そして再び、瓦礫の撤去作業を再開する。その繰り返し。もちろん私たち自身も被災者でしたが、そんなことは言っていられない、自分たちにできることをやるしかない、という気持ちで災害復旧に取り組んでいました。
道路の復旧が終わった後は、河川・海岸の復旧工事に携わりました。およそ8年もの歳月をかけて復旧工事はひとまず完了したものの、今度は2021年・2022年と連続して震度6強の地震に襲われ、再び復旧工事に取りかかることになりました。現在、災害復旧工事はある程度落ち着いてきていますが、この十数年間は災害とその復旧に追われる日々でした。大変ではありましたが、地域の復興に貢献することができたという誇りも感じています。

作ったものが長く残る
ということが喜びに。

私は南相馬の出身で、大学で土木工学を学んだ後に、地元の建設会社に入社しました。それ以来、現在まで40年以上この道で仕事をしています。前職は小野中村よりも小規模の会社だったため、1から10まですべて一人でこなす必要がありました。大変なことはたくさんありましたが、イチからモノを作ってそれが長く残るということに、喜びを感じていました。土木という仕事が、自分の性分に合っていたのだと思います。
しかし、前の会社がなくなることになり、2004年に小野中村に転職しました。今でこそ道路の舗装工事は小野中村の強みの一つですが、当時は元請けで舗装工事を手掛けた実績がなく、「新しい事業の柱を作りたい」という小野中村の考えと、私の前職での舗装工事の経験がマッチしたのでしょう。その経験を活かして舗装工事に携わることになり、事業が軌道に乗るところまで見守ってきました。

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地域に根ざし、何もないところに
カタチあるものを生み出す感動。

小野中村の一番の特徴は、地域に密着した事業を行ってきたことです。UNICONホールディングスになって地域を超えたグループのつながりは生まれましたが、「災害の際にも地場の建設会社として現場に立つ」という姿勢は私たちの存在意義でもあり、自分たちの暮らす地域を守っていくという本質的な部分は、今後もけっして変わることはないでしょう。
一方で、私が入社してから本格的に開始した道路舗装工事も、今ではどこにも負けないような仕事ができるようになっています。小野中村は前身の会社から数えると120年もの歴史があり、その長い歴史の中で様々なものを柔軟に取り入れ、自分たちのものにしてきたという強みがあります。
土木や建築はものづくりです。もともと何もなかった場所に、自分たちの力でカタチあるものが作られていく様子を目にすると、今でも感動を覚えます。この感動を味わえることこそが、建設業界で働く醍醐味です。

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腰を据えて
じっくり取り組むことが大切。

小野中村は近年、災害復旧工事に長く関わってきましたが、ようやく一段落を迎えました。2022年にはUNICONホールディングスの一員となり、これから新しい時代に入っていこうとしています。既に新しい取り組みも始まっており、グループ企業の協力により今までの小野中村ではできなかったような工事も実現し始めています。新しい工種や事業の開拓スピードは、これから加速していくでしょう。
また建設業界は地域ごとの繁閑の差が大きいという事情がありますが、「地域連合型ゼネコン」であればお互いの工事の繁閑を調整することができます。グループ企業間で相互に技術者を融通しあえるのは、事業継続の観点でメリットが大きいのはもちろんのこと、一人ひとりの技術者にとってもそれだけ学ぶ機会が広がるということでもあります。今後、グループとしての取り組みをますます活性化させていきたいと考えています。

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皆さんには、腰を据えて長くじっくりと仕事に取り組んでほしいと思っています。経験や知識のない人、施工管理の仕事が自分に向いているかどうか自信がない人でも、長く続けることで必ず活躍できるようになります。特に土木に関しては、自分の仕事の「成果」が長く残るものです。私が30年前に作った道路が、まだ壊れずに残っているくらいですから。まずは「続ける」ことを目標にして頑張ってください。

記載内容は取材当時のものです。
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